●高齢者世代が契約すると料金が高くなる
ガラケーを提供する企業が激減し、スマートフォンを使うしか選択肢がないケースが増えるに連れて、不必要な契約をする機会が増えてからすでに何年も経過しているのですが、未だに改善されませんよね。
私自身、それほど携帯電話の契約に関して情報を集めている方ではないのですが、たまに高齢の方から「料金が高くて困っている」という相談を受けることがあります。
今回も知り合いの方から相談を受けたのですが、スマートフォンの端末を一括で購入しているにも関わらず月々の料金が1万円を超えているという恐ろしい話を聞きまして、早速契約内容を確認してみました。
すると、電話はかけ放題プラン、データ通信容量は5GB、よくわからないオプションサービスが盛盛という、よくありがちな契約を締結していて、本当に無駄なお金を毎月支払っていたことが判明したのです。
高齢な方であることから携帯ショップに行って相談しながら契約しているので、当然最適なプランが提示されるべきだと思うのですが、携帯ショップに行くとむしろ無駄な契約をさせられるというのはおかしな話ですよね。
通信キャリア各社が顧客のためにきちんと動くべきなのではないかと憤りを感じるのですが、携帯ショップも直営店だけではないので少しでも売上を伸ばしたいために無駄な契約をさせるのは多少仕方ない気もします。
ただ、それを踏まえた上でも通信キャリアが自社のユーザーを顧客としてではなくて金づるとしか見ていないのだな、とこういう契約を見るたびに思ってしまいます。
多くの高齢者はスマートフォンを持っていてもこれまでのガラケーとほぼ同じ使い方をしていたり、インターネットを使って何かを頻繁に調べることがなかったりすることもあって、大手3者ではなくてMVNO(いわゆる格安スマホ会社)と契約するのがいいと個人的には思うのですが、都会に住んでいるならまだしも、地方だとMVNOのショップがないのでショップがある大手通信キャリアで契約することが多いです。
インターネットを使って契約できるMVNOもあるのですが、パソコンすら使っていない人も多いので窓口があるキャリアが強いのですよね。情報格差が色濃く反映されている1分野が携帯電話契約の世界になってしまっています。
●知り合いのプランを見直した
契約しているキャリア名は出しませんが、大手3社(NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク)の1社と契約していました。
端末はシニア向けスマートフォンという時点でおわかりだと思いますが、スマートフォンを活用するようなスキルがある方ではなくて、子供や孫とLINEを使って連絡を取るくらいがガラケーからスマートフォンにして変わったところといった感じです。
ブログに書く予定ではなかったので細かくは覚えていませんが、見直したところを書いていきます。
■かけ放題プラン
まずは通話のところですが、かけ放題プランを契約していました。細かくは聞いていませんが、契約の際に「かけ放題プランにしないと通話料が高くなる」という話を聞いて、それなら通話料を気にしなくていいかけ放題プランにしようと考えたようです。
ただ、このかけ放題プランですがどれだけかけても一定金額という、最高ランクのかけ放題プランなので税込で月々3,000円くらいの料金がかかっていました。受け専用プランだと1,000円程度なので約2,000円ほど月の料金が変わってきます。
受け専用プランの通話料金は20円/30秒と確かに高くなるのですが、月に約50分以上電話をかけることがなければかけ放題にする必要はないですよね。「月に約50分」と聞くとそれくらいかけるかもしれないと思いますが、メールやLINEなどでのやりとりが年代問わず増えてますし、LINEなどを利用した無料通話(データ通信はしますが)などを活用する機会がスマートフォンにすれば増えるわけで、よくよく考えると50分も話すことはない人が多いのではないでしょうか。
実際に知り合いに電話の使用状況を確認してみましたが、自分から電話をする機会はほとんどない(職場から電話がかかってくることはある)そうですし、子どもたちとのやりとりもLINE中心で電話はたまに急ぎの用事がある時にかける程度とのことでした。
まぁ、これについては実際に使ってみないと判断がつかないところでしょうし、「通話料金が高い」と聞くと定額料金の方を選択したくなる気持ちもわからないではないので、通信キャリアや携帯ショップの責任にするのは酷な気もしますね。
実際に電話の利用時間がわかってきた段階でプランの見直しを考えるのが良いかと思います。ちなみに、知り合いの契約は受け専用の最安プランに変更しました。
これによって約2,000円/月の料金が減りました。
■データ通信プラン
通信キャリアが決めたメニューの良し悪しに関わってくる話なのでここは正直判断が難しかったですね。
結果的には5GBのプランを維持する(変更しなかった)ことにしました。上記の通り、それほどインターネットを駆使するような使い方をしておらず、LINEでやりとりすることが利用方法のほとんどなので、データ通信容量を減らしても良かったのですが、契約先の通信キャリアが設定している下のプランが2GBではなくて3GBなら変更していましたが。
正直、2GBでも恐らく足りるのではないかと一瞬思ったのですが、自身が関与していないところでのデータ通信量も結構多いようで、以前2GBで契約していたそうなのですが1回だけデータ通信量が2GBをオーバーしたことがあるそうで、その時の経験から余裕を持っておきたいという判断を下したのでそのままにした感じです。
自宅にインターネットを引いていて、Wi-Fiなどを使える環境であれば良かったのですが、その方は自宅でパソコンを使うこともないそうでインターネット環境がないことから変更を諦めました。
なお、もし5GBから2GBに変更していた場合は、約1,500円程度月の料金が減る計算でした。
■オプションサービス
このオプションサービスが大問題ですよね。。。
通話プランやデータ通信プランに関してもMVNOなどと比べれば高額なのでなんとかならないのかと思うところはありますが、まだ品質や回線の太さなどを考慮したら諦められる余地はあります。
しかし、オプションサービスは正直いらないものを無理やりつけられ、更にその解約をスマートフォンを操作して行うことの大変さが高齢者にはあるわけですよ。
ざっくり覚えている範囲でついていた有料オプションサービスは以下のようなものでした。
・映画など動画コンテンツ、漫画などのコンテンツが見られるサービス
・地図を用いたナビゲーションサービス
・キャッチホン
・セキュリティ対策が山盛り入っている安心パック的なもの
覚えているだけで上記のような有料オプションサービスを契約していたのですが、そもそも契約した本人がそのようなサービスを使えることさえ知らない状況ですからね。
ちゃんと契約内容を把握していない方が悪い、という見方もありますけど、スマートフォンの操作すらちゃんとわかっていない人につけていいサービスも契約させられているわけですから最低ですよ。
顧客を本当に大事に思っているのであれば、まずは最低限の機能だけ契約してもらって、使い方に慣れてきたら段階を踏んでオプションサービスを契約してもらうのが本来のやり方ではないのでしょうか。
「しばらくしたら解約していいですから」なんて形で契約を取るようなサービスを提供しているのだと恥ずかしく思わないのかなぁ。少なくともサービスを開発している会社や担当者はそのような扱いでも売上が作れた方がいいと納得しているのか聞いてみたいところですよ。
一つ一つ内容を確認しながら残すか残さないか決めたので正確な金額は忘れましたが、オプションサービスを解約しただけで1,500円近くの料金を減らすことができました。
■総額
取り急ぎでパパッと見直しただけなので、恐らくもっとじっくりと検討すれば更に安くはできるでしょうが、それでも3,500円程度は月の料金を減らすことができました。
データ通信量の問題をクリアできるようであれば5,000円と約半額まで減らすことができたわけです。
そう考えると、携帯電話の見直しを支援するサービスをやるだけで売上が成り立ってしまいそうなくらい無駄金を払っている人は多そうですよね。。。
●通信キャリアには顧客のことをもっと考えて欲しい
固定電話から携帯電話へと主流がすでに移っている状況を考えると、今更携帯電話を持たないという選択ができる人はほとんどいないでしょう。
そうなればモバイル通信を提供している通信キャリアとの付き合いは長くなるわけですから、通信キャリア側としてもユーザーとの関係を強化して、良いパートナー関係になって欲しいものです。
MNPなどで他社から流入してくるユーザーに対する優遇に関してもそうですが、もっと既存ユーザーを大事にしてもらえないものでしょうか。
総務省から携帯電話の契約時に説明が不足している、あるいはそもそも説明していないといったことで行政指導が入っていますが、本来携帯電話の契約内容の最適化などは通信キャリア自身がやるべき話だと思います。
インターネットを検索すると無駄な料金をどうやって削減するかといったノウハウであったり、オプションサービスの解約方法を教えるサイトであったりが溢れていますが、そのようなことが情報として価値があるような状況を作ってしまっている通信キャリアの方には反省してもらいたいですよ。
数百円くらい月々の支払いが減る、くらいであればまだいいですが、何千円も料金が変わるようなことが現実として起きているわけで、いい加減ちゃんとした"サービス"を提供してもらえませんか。。。
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