タイトル:人生を変える習慣のつくり方
著者:グレッチェン・ルービン(Gretchen Rubin)
発行元:文響社
発行年月日:2016年12月20日 第一刷
定価:1,580円+税
●習慣が人を形作る
「習慣が人を形づくる」というのがこれまで自分が生きてきた中で得た教訓でして、特に嫌なことほど習慣化すべく時間を決めて実行することを心がけてきました。一番頑張っていた頃には15分単位で時間を区切り、15分を1コマとして何コマやったら1コマ休憩、その後別のことを何コマやるといった形で日々を過ごすことにしてきました。
ここ最近は少しばかりそこまでの熱意を持って日々を過ごすことがなくなってしまったのですが、改めて振り返ってもその当時は自分もかなり成長していたと思いますし、まだまだこの先の人生も(生き続けることが前提とは言え)長いですからもう一度習慣について考えてみようと思いこの本を購入しました。
本の内容は実際に読んで貰った方が良いので軽く触れる程度にしようと思いますが、読んでみての感想をまとめておこうと思います。どちらかと言えば自身の人生を振り返る感じの内容なので、書籍の内容を簡潔に把握されたい方向けの記事ではないことを先に記しておきます。そして、長くなりそうなので何回かに分けて書くと思います。
●参考:目次
はじめに
Part1 知る
Part2 身につける
Part3 変わる
part4 断つ
Part5 発見する
最後に
●はじめにを読んで感じたこと
「はじめに」で著者が「習慣」に興味を持つきっかけとそこからさまざまな書籍や論文などから得た「習慣」に関する見解が記載されているのですが、その中で自分自身もその通りだなぁと感じた部分がありました。
決断という行為がなくなることで習慣となる
これが「習慣」をつくるために重要なことなんだよな、と思うのです。そう思う例として以下の2つを自身で経験してきました。
1つ目は学生時代の勉強です。
多分にもれず、私もあまり勉強することが好きではない人間だったのですが、親との間で1つ約束をした(させられた)のです。それは「21時までは好きにしていいけど、21時になったら机に最低1時間は座る」という内容です。
正確には21時になったら必ず勉強しろよ!って意味なのですが、約束事としては「机に座る」ことなのでとりあえず座っていれば文句は言われませんでした。
机に座るまでの時間は好き勝手過ごしているわけで、机に座ると一応宿題に着手します。宿題が多ければ1時間くらいは座ってても問題ないのですが、宿題が早く終わると手持ち無沙汰になります。ただ、「勉強をしろ」ではなくて「机に座る」が約束事なので終わったからといって離れるわけにはいきません。そうすると本を読んだり、宿題以外の勉強をしたりと違うことを始めます。ラジオを聞くなんてこともしていましたね。
この「机に座る」という行為は21時になったら自動的に発生する行動なので、特に迷いもなく机に向かうようになりました。要は、この「21時になったら机に座る」が「習慣」になったわけです。
この「習慣」が身についたことで机に座って何かをすることに対する抵抗感もなくなり、少なくとも1時間は勉強など机周りでできることに取り組んだわけで、後々受験に向けて勉強をすることに役立ちましたし、コツコツ学力を鍛えたことが受験を乗り切るのに役立ったと思います。
2つ目は社会人になってからの働き方に関してです
就職した会社で行う業務は自分にとって運良くも楽しいもので、仕事をすることが苦ではありませんでした。しかし、周りの人も全員がそういう気持ちで働けているわけではなく、当然生きるために仕方なく働いているという人もいるわけです。
そういう気持ちで働いている人と話をしている中で感じたことがあります。全員そうとは言いませんが、そういう人たちは仕事をする行為をある意味「習慣化」しているんだなと思ったのです。どういうことかと言うと、
朝何時に起きて、何時に家を出て何時の電車に乗って会社に行く。会社では与えられた仕事を決められた勤務時間内でとりあえずやる。そして、帰りやすければさっさと会社を出るが上がうるさい人なら怒られない程度で切り上げて帰る。
これを一連の動きとして捉えて、ただただそれをこなしていくわけです。だから、たまに私のように「もっと頭使って仕事を楽しもうぜ!」的なめんどくさい人が意見などを求めてくると困るのです。
なぜなら、仕事をする流れを決めているので意見や決断を求められるとその流れが止まってしまうからですね。要は、流れをせき止める岩のようなものです。
ちなみに、それを話する中で感じた人と起業に関して話をしたことがあるのですが、その人は絶対に起業なんてできないと考えているようです。
起業して独立したとして、自分を律することができない
これが理由なのですが、要は決断することを排除した中で働いているため、いざ決断しなければならない立場に変わるとこれまでの「習慣」から抜け出さなければならないわけで、それよりは今自分自身が築いてきた「習慣」をこなしていけばなんとかなる方を選ぶという話ですね。
上記の2つの話に書いたように、わざわざ「やるか」という決断をしない状況を排除して、自然に体が動くようになったら「習慣」になったと言えるのでしょう。
ちなみに、2つ目の例で先に書いてしまいましたが、著者は「習慣」のデメリットとして以下の点を指摘しています。
いつもの行動を邪魔されると、新たな情報を脳で処理することになり、通常より時間がかかる
まさに私のような人間が余計なちょっかいを出すと途端に生産性が下がってしまうということですね 笑
そして、同様に「習慣」となった行動は積み重ねていくと当たり前になってしまい、どんどん意識の中から排除されてしまう点もデメリットとして挙げられています。
毎朝コーヒーを飲むことでリラックスしようと思って始めた「習慣」があったとして、最初はコーヒーを味わいながら飲みますが、だんだんコーヒーを飲むことが当たり前になってコーヒーを飲むことが目的になってしまい、コーヒーを味わうといった気持ちがなくなっていくといった感じですね。
「はじめに」では上記のような話と「習慣」のメリット/デメリットなどがまとめられており、そこからPart1~Part5まで具体的な内容が述べられていきます。
「はじめに」の段階でいろいろ書きすぎたので、今日はここまでにしておきます。
↓もし書籍に興味を持ちましたら下記リンクより購入してみてください。
コメント
コメントを投稿